■中心市街地の活性化を図る意義は!
様々な原因により、空洞化という問題が深刻化している。このままでは、私たちの街の「顔」と呼べるような場所、交流の機会が消え、都市(市、町、村)の魅力と活力がなくなり、地域経済と市民における地域へのロイヤリティーに大きく影響を与えることになる。
1.都市発祥の地、街の個性や活力を代表する「顔」
2.歴史、文化の継承の地、こころのふるさと
3.地域コミュニティーの中心
4.コンパクトシティー化に向けて
既存インフラの再整備、再活用により、公共、民間資産の経済的効率を図る
5. 都市間競争の時代
中心市街地を人が住み、育み、学び、働き、交流する場として「住・職・商・憩・文・学」の機能の再生
■まちづくりと行動計画
1.中心市街地のまちづくりの目標
2.中心市街地のゾーンの位置付け
3.各ゾーンのまちづくりの基本方針
4.重点的な取り組み
5.再生にむけた推進体制づくり
■再生にむけての推進体制づくり
・具現化にむけての検討 検討委員会と専門委員会(ワークショップ)
・検討委員会委員は地域住民、商業者、市民代表(公募)、学識経験者、専門家、行政など幅広く
・専門部会は委員会の意見をもとに検討と新たな提言
・委員会は委員会検討内容を市民に公表し、その都度市民の提言があれば、検討の場に乗せる
・市民集会での検討内容報告と意見提言を聞く
■パートナーシップの構築
様々な取り組みを推進するためには、まちづくりの各主体が協働、連携意識を強み互いに尊重し、各種体間のパートナーシップを構築していくことが大切である。
・日常コミュニケーションの活性化
・まちづくりへの参画の機会の創出
・ワークショップの開催
・まちづくり協議会
■合意形成・強引形成・ゴーイング形成
人それぞれに利害がことなる、個の利益を追求するために街は衰退し、自らに跳ね返る。
「まちづくりは、一人の馬鹿と3人のアホがいれば動く!」
平成16年11月22日
高崎経済大学教授の戸所 隆先生を講師にお招きし、「中心商店街の再活性化とまちづくり」についてをテーマに講演会が行われました。
- 中心商店街の再活性化とまちづくり -
1.時代の転換期における新たな都市づくりの方向性
地域の人々が何を求め実施するかで地域の方向が決まる時代
知恵を出して地域が収益事業を展開⇒ 経済特区:金を使わず個性を創出させる方法
<従来型都市開発の限界を踏まえた新たな都市論展開への基本方向>
@生活者脇役の政策から生活者主体の発想に基づく都市政策への転換
A時代や生活者ニーズへ柔軟に対応するシステムの構築
B非効率な財政運営の排除と公的セクターの過剰介入を抑制
Cハード偏重の都市づくりからハード・ソフト混在型の都市づくりへの転換
D画一的・効率的な都市機能配置から雑然性・五感的魅力を持つ機能配置・都市構造へ
E人工物としての都市と自然環境との共生 など
都市づくりの方向性⇒ 分権化した個性的なまちが集合し一体となった個性的な都市づくり
=多数の歩いて暮らせるコンパクトな自立した街が水平ネットワーク化した都市
⇒要は中心商業地だが、大型ショッピングセンターとの共生も視野に入れざるを得ない
2.都市再生には中心商業地の再活性化が不可欠
1)地方分権時代に欠かせない都市の顔
@貧富・人種・民族・宗教・文化・老若男女を問わず、誰もが自由に集い・交流できる、
A都市内で最も接近性が良く、 B知的な交流社会を支える、 C快適で利便性の高い空間
2)既存の地域整備・投資を活かした効率的な財政運営
3)安全・治安の確保と税収の維持
4)公共交通の衰退と郊外化を推進する中心商業地の衰退化
<中心商業地の再活性化なくして郊外開発が進めば、都市の再生はできず、都市全体を崩壊させる>
3.時代の転換期における中心商業地の衰退要因
都心衰退の原因:時代の転換期に、変えてはならない中心商業地の性格まで変化させたため「変わるもの・変わらない もの・変えねばならないもの・変えてはならないもの」を区分した都市政策を
1)自家用車対応のまちづくりが中心街衰退の元凶 鉄道を中心とした大量公共交通機関を
活力のある繁華街:共通点は自家用車より電車やバスを利用する人が多い(ex.東京渋谷の繁華街)
【認知⇒ 同化⇒ 行動】 ⇔ 【スピ−ドと店舗密度(歩ける街が認知度を高める)】
2)中心商業地の衰退を助長する要因
@土地の非商品化
A高度成長期と変わらぬ意識構造
B町衆不足で商人の結束もない(後継者・地域社会のリーダー不足)
C市民投資のないまちづくり (地域社会への投資と配当金としての買物券:循環システム形成)
D市の職員も議員も市民も中心部の必要性に無理解
E土地の売却を望み郊外化を喜ぶ市民
F公共交通の必要性を理解しない市民
G郊外型大型ショッピングセンターでの長距離歩行を問題視しない市民
4.都市の再生・中心街再活性化の条件
<知恵の時代への都市再生:自立した個人からなる市民社会・コミュニティをどう造るかが課題>
◎30年かかって悪化した街の再生には30年かかる。
理念を持って転換点をつくり、いかに理想の街づくりを着実に追求するかにかかっている。
1)接近性・結節性・移動性・新陳代謝性・一定以上の量的なまとまり(大きさ)と密度の確保
2)ベーシックな活動Basic Activity とノンベーシックな活動Non-basic Activity
3)資本(生産者)の論理から地域(消費者)の論理によるまちづくりへの転換
生活者の論理(視点)に立った地域・社会づくり手法の開発: サラリーマン養成にかたよらない地域社会の形成(起業家・商人の育成)
葬儀社が取り仕切る町でなく地域で葬儀の出せる町へ
4)土地利用規制によるコンパクトで公共交通中心の歩いて暮らせるまちづくりの必要性
コンパクトな都市: 密度の高いコミュニケーションが可能・・・共同体形成にも貢献
5)年輪型都市発展(拡大型)⇒ 積み重ね新陳代謝型都市発展(安定型)
5.新時代の都市像・都市開発手法の開発
<京都型都市開発⇒ 東京型都市開発(ex.大型SC)⇒ X(新都市)型都市開発の開発>
1)五感的魅力をもつ中心市街地への再生
a.人と人が会う場の面白さ・楽しさ b.界隈性・雑然性・喧騒性
c.美しさ・質の高さ d.複合・錯綜的な土地利用(機能)展開 等
<働く地域の人々と子供が交流できる商店街や職人町の再生は地域力を高め、人を育てる>
自己実現できる人の育成⇒ 人(文化)が人を呼ぶ→ 文化があるところに金(産業)も集まる
2)価値観の変化によるメンタルマップの影響⇒感性的動き:おもしろい裏町の発達(竹下通り)
3)大都市化と分都市化による新たな都市構造:個性的地域からなる上下関係の無いネットワーク都市構造
大都市化:行動圏・経済社会圏の拡大にあわせた新たな空間的枠組み=国際化にも顔の見えるまち
分都市化:個人が活きる日常生活圏での自立的なコミュニティの再構
多様で広くて強いリンケージをもつ街へ:交流空間化(分都市化するほどに大切になる)
4)市民が東京へ行かなくとも購入できる商品・サービス構成とファッションショーのできる街の雰囲気づくり
6.アメリカ合衆国の中核都市における中心商業地の再生への取り組み
1)再活性化への基本コンセプト
@都市の顔としての他地域にはない資源(歴史的遺産など)を生かしたランドマークづくり。
A都市内最良のアクセス条件と中心性を生かし、量より質を重視した高次機能の集積促進。
B都市内外の人々が交流でき、人も住める安全で創造性豊かな多様性ある空間形成。
C郊外型SCと差別化した質を重視した専門性豊かな小売り商業空間を都心に形成
ex.修復した歴史的建造物を活用保存した高級アンティークショップ、レストラン、カフェ
D中枢管理機能の充実と情報発信
高度情報化に対応したオフィスビルの建設(本社機能の誘致)⇒中枢管理機能の分散化
ダウンサイジングのまちづくり⇒閉鎖的な垂直ネットワーク構造から
開放的な水平ネットワーク構造の国土構造・都市構造への転換
安全で美しい街並み。特色ある美味しい料理・酒。魅力的な商品を楽しくショッピングできる商店街。
もてなしの心で満ちあふれた雰囲気。想い出に残る地域性豊かなもしくは世界的な芸術・エンターテイメントのある地域。人々はこうした地域での生活や訪問を望む。

アメリカ合衆国中核都市における都心再活性化の方向性(戸所 隆 1984)
7.時代に対応した都市(街)再生・活性化方策⇒ 理想像を明確に
1)地域政策形成の基本的パターン

(戸所 隆 作成)
2)理想の都市像:自分が行きたい・住んでみたい街を描く
具体像として=経済的要因 :多くの人を集め、消費させられる街
=経済外的要因 :楽しめる街・安らぎのある町
<中心市街地を中心市街地たらしめる機能の立地・整備を行い、まちづくりに一貫性を>


平成17年9月1日 日本政策投資銀行 地域企画部 参事役 藻谷浩介氏を講師にお招きし、講演会を行います。